その他

無垢の木と漆喰で作る最高の家「神崎建設」

約3年ほど前、一軒家を建てました。家は一生で最も大きな買い物ですので失敗はしたくないですよね。

どこで建てるか、ものすごく悩みました。色々なハウスメーカーを回り長い期間検討をして最終的に選んだのは「神崎建設」。おそらく聞いたことのない方がほとんどだと思いますが、最高の家を建ててくれました。

大手以外に依頼するのは信用面で不安を持つ方も多いと思いますが、神崎建設は本当に素晴らしい会社なので、そういった不安を少しでも解消できればと思っています。

 

 

無垢の木と漆喰にこだわる神崎建設

神崎建設とは

東京都杉並区今川に本社をかまえる建築事務所です。失礼を承知で敢えて分かりやすくいうと、地域の中小建築事務所です。ただ、大手ハウスメーカーとは一線を画し、家に使う素材や構造に良い意味ですごく特徴をもった会社です。


出典:神崎建設HP

会社名 神崎建設株式会社
住所 東京都杉並区今川3-20-5
公式HP https://kanzaki-architects.com/
設立 昭和49年3月1日
代表者 神﨑隆洋  (一級建築士)

 

神崎建設の特徴・こだわり

神崎建設の特徴は、設計が斬新とかそういうことではなく、家の素材や構造といった根本的なところへのこだわりにあります。なお、下記特徴に関しては、神崎建設のHPから引用・抜粋しておりますので、私個人の見解ではないこと、あらかじめご了承ください。

自然由来の素材「無垢の木」「漆喰」を使う

昨今の住宅で使う木材は集成材(*)が使われていることがほとんどですが、神崎建設で使う木材は自然乾燥の無垢材、壁はビニールクロスではなく、自然由来の漆喰を使います。これら自然素材の材料を使うことで、素材そのものが本来持っている調湿機能や抗菌作用を活かし、家を丈夫に、また、快適に住むことを可能にします。
また、ビニールクロスや集成材に含まれる接着剤等の化学製品を使うと、それらが揮発し、シックハウス症候群や化学物質過敏症を誘発する恐れがあるため、そういったことがない本当に「いい家」を作るために、自然由来の素材にこだわっています。

(*)板状の木を接着剤で貼り合わせたもの

出典:神崎建設HP カンザキのこだわり

耐震設計

神崎建設では、日本の伝統建築工法、柔構造を粘りのある頑強な自然乾燥無垢材のみで構成し、さらに独自の工法をプラスしています。
柱は全て無垢のひのき四寸角12cmで太さ・材料の強度ともに他のハウスメーカーが使うものよりも頑丈なものを用い、そこに通常の家では行わない太いヒノキのダブル筋交いをして強度を高めています。また、国土交通省にも認定されている独自の戸建て用免振装置を開発し、揺れを通常の1/3~1/5に抑えています。


出典:神崎建設HP カンザキのこだわり

 

特徴やこだわりについては、HPもしくは代表者の神﨑隆洋さんの著書に詳しく書かれているので、興味がある方は読んでみてください。

 

 

施工事例

素材や構造に魅力があると申し上げましたが、設計・デザインも素晴らしいです。HPに施工事例がたくさん掲載されていますので是非見てみてください。


出典:神崎建設HP 施工事例

 

私達が神崎建設に決めた理由

家を建てるにあたって、色々なハウスメーカーの住宅を見たり、宿泊体験をしたり、営業マンから話を聞いたりしながら、どこにするかものすごく悩みました。検討開始から半年くらい悩んだと思います。

そんな中で何故神崎建設を選んだのか。それは

家に入った時の空気の爽やかさが圧倒的だったから

です。

自然が大好きな我が家にとって神崎建設のコンセプトはすごく惹かれるものがありました。ただ、本当に自然由来のものを使っているのかという信用の問題、自然由来のものを使っていたとしても本当にそれがすごく良いことなのか、見た目が自然っぽいのと違うのか、という効果への疑問があり、すぐに決断できませんでした。比べるのは失礼ですが、化粧品でオーガニックを謳い効果について色々書いてあっても実際は「?」ということがあり、それと同じではないかという不安があり、費用も高いので尚更悩みました。

でも、神崎建設の本社(神崎建設が建てたもの)に行き、その後建築中の家を何件か見学させてもらっていくうちに、その不安はなくなりました。家に入った時の空気が他ハウスメーカーとは全然違う!まるで森の木陰に入ったような涼しさと爽やかさ。これが本当の自然素材を使っている効果なのかと強く感じました。シックハウスとは無縁と言っているのもすごく納得したし、こんな家に住みたい、子ども達を育てたいと思いました。
どの家に行っても同じ空気感だったので、これはたまたまではない、ここにお願いすれば間違いなくいい家ができるという確信が持て、神崎建設にお願いするに至りました。

家の中の空気感が違うって何?という方も多いと思いますが、実際に神崎建設が建てた家に入ってみるとよく分かります。これはどれだけ書いても伝わらないと思いますので、是非一度モデルハウスを見学してみてください!

 

実際に建ててみて / 住んでみて

神崎建設で家を建て、実際に3年住んでみて、本当に良かった、他で建てなくて良かったと思っています。特によかったポイントをあげます。

空気が爽やかで暑い日でも涼しく感じる

神崎建設に決めた理由でも書いたとおりですが、我が家でも同じく爽やかさを感じられています。また、外が暑く感じる日に家に帰るとクーラーをかけていないのに森の木陰に入ったようなひんやりとした涼しさを感じることができます。さすがに真夏はクーラーがないと厳しいですが、それでも外の気温と比べると全然涼しいですね。モアっとした空気は感じません。
神崎建設によれば、無垢の木や漆喰が持つ調湿機能によるもので、湿気が抑えられ、断熱がきいているからだそうです。

 

3年経った今も木の香りが残っている

毎日家にいるときはそれほど感じませんが、旅行に行って数日ぶりに家に帰ったときは今でも木の香りが迎えてくれます。また、友人が家にきたときは大体最初に「木の香りがすごいね」と言ってくれます。木の香りってすごく落ち着くんですよね。

後ほど我が家の写真を出しますが、決してログハウスのように全体が木むきだしの家ではありません。それでもこれだけ木の香りがし、長く持続するのは素材が本物だからなんだろうなと思います。

 

丈夫(たぶん)

建築には素人ですし、建ててから大地震があったわけでもないので、たぶんという言葉がつきますが、神崎建設の家は丈夫だと思います。基礎工事で使われる鉄筋の配筋量や柱となる木の太さや量が他と段違いです。下の写真は我が家の建設風景です。これだけ見ても違いはわからないと思いますが、近くで一般のハウスメーカーの建設現場があったら比べてみてください。全然違うのがよくわかると思います。

 

ずっと付き合いたいと思える人ばかり

従業員の方々、工事をする職人の方々、みんなすごく温かくて、職人気質でいいものを作りたいという情熱にあふれている人達でした。

私達の設計を担当してくれたのは倉茂泉子さん、川内優香さん。打ち合わせのたびに「こういうの考えてみたんですけどどうですか?」という感じで色々なアイデアを出してくれたり、設計の範疇外のことを聞いても色々調べてくれたり、本当にうちの家のことを考えて仕事してくれてるんだと思わせてくれる人達でした。デザインセンスも抜群ですごい良い家を設計してくれました☆

引き渡し後も家のことで相談したいことがあるとちょくちょく連絡していますが、いつも丁寧に対応してくれます。家は建てて終わりではないので、住んで困ったときに親身になって相談に乗ってくれるのってすごい心強いです☆

 

我が家のご紹介

実際に建てた私達の家を簡単にご紹介します。主に神崎建設の特徴、設計で工夫いただいたこと、仕様としてどんなパターンがあるのかを中心に説明します。

まずは玄関。白い漆喰に光が当たるとポワっと光が浮かび上がりすごくきれいです。また、家に上がる場所をドアから直角の場所にして広くする設計にしてくれ、玄関に開放感を設けてくれました。

 

リビング。床材は濃い茶色であるチークを使っています。床材によって表情が変わります。また、漆喰をランダムな塗り方で光沢感を出してくれたことで、天井がすごく美しく見えます。ちなみにライトやキッチン等の設備は基本的に私達施主側が選びますが、色々アドバイスをくれました。

 

リビングは開放感を持ちたいというリクエストをしたところ、天井まで続くドアや一部の天井を高くしてくれました。特に天井については2階面積を減らさないようにしつつ、天井をあげる工夫をしてくれました。

 

壁は白だけでなく他の色に変えることができます。写真奥の壁は薄緑色に変えています。

 

寝室&子ども部屋。床材をカバザクラ、漆喰の塗り方を横引きにし、リビングと変えています。これだけで印象が大きく変わります。無垢材、漆喰といってもバリュエーションがあります。

 

 

お風呂。周りが木張りになっていること、窓を2つ設けるのは神崎建設の標準仕様です。カビ防止になるそうで、実用面にも配慮されています。

 

神崎建設を選ぶうえで理解しておいてもらいたいこと

これまで神崎建設の魅力をお伝えしてきましたが、少し特殊な会社ではあるので事前に理解しておいていただきたいこともお伝えします。一部インターネットの口コミで悪い評判も見ましたが、実際に依頼して誤解だとわかったこともあったので、あらかじめご理解いただければと思います。

費用はそこそこ高い

自然素材を使っていますし、手間がかかっているので、通常より高めの価格になります。
ちなみに、我が家の坪当たり建築費用は約110万円でした。キッチンや風呂等の備え付けの設備全部込み、消費税・外構を除く値段です。もちろん選ぶ設備によって金額は上下します。

費用は確かに高めではありますが、SUUMOによれば2019年度の首都圏の注文住宅の費用相場は坪当たり約100万円で、10%ほど高いという水準です。また、大手ハウスメーカー数社から見積りをもらいましたが、一部の会社では自然素材ではない仕様にも関わらずあまり変わらない水準で、神崎建設がとびぬけて高いわけではないという印象です。ちなみに、大手に自然素材を使ったらどうなるかを相談したところ、金額が跳ね上がり予算感と全然合わないと言われたので、自然素材で家を建てる場合であれば決して高くないと思っています。

何故神崎建設が自然素材で他より安く家を建てられるかというと、営業、広告といった間接コストをかけていないのが大きいです。営業マンはいませんし、TV等のCMも出さず、住宅展示場にモデルハウスを出しているわけでもありません。
大手の場合は、こういった間接コストを多額にかけているので、同じものを作ったとしても、家代に間接コストを上乗せする必要があるので、結果的に高くなってしまいます。神崎建設自体も安くはないことは承知で、そのうえでそれを如何に安く抑えて、より多くの人に提供できるかを追求されています。

 

工期が長い

神崎建設は、素材へのこだわりだけでなく、それを施工する職人にもこだわりを持っています。大工は所謂棟梁と呼ばれる方にやってもらい、我が家を建てるときはなんと1人!?それゆえに建築期間は長くなり、我が家は着工から引き渡しまでに7ヵ月かかりました。

でもこの拘りがいい家を作ると思うので、工期が長いのは我慢するしかないです。でも待った分素晴らしい家ができると思います!

 

営業熱心ではない

専属の営業マンがいないということもありますが、神崎建設は全く営業をしてきません。それゆえに、一般のハウスメーカーの営業マンと接したことのある人は冷たいと感じるかもしれません。

ネット上で「お金にがめつく、お金のない人には冷たい」という口コミを何度か見ましたが、買うと決めた人以外には全般的に冷たい(というか興味を持ってくれない…)だけだと思います。我が家が最初に伺ったときに予算感を聞かれ、相手にされないのも嫌だったので実際の建築費用の1.2倍くらいの金額をお伝えしましたが「うち(神崎建設)の良さを理解し、本当に家を建てたいと思ったらまたきてください」という塩対応を受けました(涙)

でもこちら側が本気で建てる意思があることがわかるとすごくいい人達に変わって丁寧に接してくださりますし、いいものを作るために色々なアイデアを出してくれます。本当に職人気質な会社で、むしろお金には関心が薄い印象です。有料となるオプション(仕様変更)は全然薦めてこないです(良くも悪くもですが)。

 

最後に

繰り返しで恐縮ですが、神崎建設で家を建てて本当に良かったです。家を建てるということは人生でものすごく大きなウェイトを占めるので、こういった記事を書くことにかなり躊躇がありました。ただ、建ててもらった家があまりにも素晴らしかったので、少しでも神崎建設、また担当していただいた倉茂さん・川内さんに恩返しができればと思ってこの記事を書かせていただきました。少しでも多くの方に良さが伝われば幸いです。