紅葉も始まり登山を楽しむ人が増えてきました。子どもと一緒に楽しみたいという人も多いのではないでしょうか。最近我が家は親子登山ブームで、東京近郊で何箇所か行ったのでコースや感想を記事にしたいと思います。
今回は東京で一番有名な高尾山です。
高尾山はどんな山?
高尾山は、東京都八王子市にある標高599mの山です。
新宿から電車で約1時間で着くというアクセスのよさや観光地としてミシュランの3ツ星を獲得したこともあり、年間登山者数世界一を誇るとても人気の高い登山スポットです。
また、2020年には八王子城跡、八王子まつりなど、29件の文化財と合わせて東京都で初となる日本文化遺産にも認定されています。
高尾山の魅力は単に観光地として素晴らしいだけではありません。生息している動植物の種類・数が日本でも屈指の場所なんです。なんと、高尾山に生息する植物の種類は約1,500種で日本一、昆虫は約5,000種で昆虫の日本三大宝庫と言われています!
特に、裏高尾や奥高尾と呼ばれる地域はこういった動植物の観察で訪れる人が多くいます。
※1~6号路の登山で有名な場所は表高尾と呼ばれています
東京都にこのような素晴らしい場所があるのは本当に嬉しいことです。この素晴らしき自然、文化を後世に残していくため、行く方はマナーをきちんと守りましょう。
(参考:高尾山ビジターセンター「高尾・陣場地区自然公園利用ルール」)
マナーの内容自体は他の山と同じようなものなんですが、特に知っておいていただきたい2点をご紹介します。
- ゴミは持ち帰り
高尾山の飲食店で買って出たゴミは、お店で引き取ってもらえますが、それ以外のゴミは全て持ち帰りです。電車の駅やお店にもゴミ箱は置かれていません。
観光地としてごみ箱くらい置くべきでは?という意見もありますが、これには歴史的な背景があります。
高尾山は、1967年に京王線の高尾山口駅が開業し、人気がどんどん高まっていった一方で、ごみ問題が深刻化していきました。かつてはゴミ箱を置いていたもののポイ捨てがひどく、登山道はゴミだらけ、高尾山関係者や近隣の方が毎日ゴミを拾ってきれいにしていたそうです。でも、どんなにゴミを処分してもポイ捨ては増える一方だったので、1975年にごみ箱を撤廃してごみは持ち帰りというルールを作り、クリーンなイメージにすることでポイ捨てをなくすことに踏み切りました。クリーンなイメージを定着させるのは簡単ではなかったそうですが、長い年月をかけた関係者の尽力により少しずつ定着し、その甲斐があって今の美しい高尾山があるそうです。
富士山しかり、自然豊かな観光地はゴミ問題と常に戦っています。せっかく美しい山にきたのにゴミを見るとすごく悲しい気持ちになりますよね。登山者全員でゴミの持ち帰りに協力して、きれいな高尾山を維持していきましょう。
- 動植物は採取禁止
高尾山に生息する植物、野鳥の採集は法律で禁止されています。昆虫の採集は法律では禁じられていないものの、ビジターセンターや森林保護員の方々が自粛を呼び掛けており、採集をしていると森林保護員から注意を受けます。
ですので、動植物は全般的に採集はできないと理解していただいた方がよいと思います。
子連れ登山で使ったルート
ではここから登山のお話です。
今回麓の清滝駅から高尾山駅の往復はケーブルカーを使い、そこからの山頂の往復は、登りは3号路、下りは1号路を使いました。片道で約2.5km、休憩含めて2時間くらいでした。
登山をやったことのある人であれば、6号路で麓から山頂まで登っても面白いと思います。
出典:高尾登山鉄道 登山コース
今回のコースのポイントとしては「3号路」と「ケーブルカー」です。特に登山初めての人(子ども)向きだと思います。逆に他で登山を経験している人にとっては少し物足りないかもしれません。
- 3号路
- 1号路ほど人はいない
- 舗装路ではなく自然路なので、たっぷり自然を満喫できる
(1号路は最初から最後まで舗装路) - コースの傾斜が緩いので難易度が低い
- ケーブルカー
- コースの長さを子どもが飽きない程度に抑えられる
- 子どもの乗り物欲を満たせる(特に電車好きの子ども)
実際に登ってみて
京王線の高尾山口駅です。新宿から1本で行け所要時間も約1時間です。また、JR中央線の高尾山駅から京王線に乗り換えて1駅です。
ケーブルカーの清滝駅。高尾山口駅から歩いて5分程度です。
この日は空いていましたが、混雑状況は日によるので、twitter等でチェックした方がいいかもしれません。
ケーブルカーの高尾山駅から1号路を少し歩き3号路の入口に入ります。高尾山に行ったことがない人は1号路がどういった感じかは、ここを少し歩けば分かります。
3号路。自然路で気持ちがいいです。土と木の根っこで凸凹した道、登山はこういう道がいいですね☆
長く緩い登り道で、登っている感覚はあまりありません。トレッキングに近い感じです。ちなみに2歳半の息子も3号路の終わり近くまでは自力で歩けました。
最後に少しだけ登るところがあり、登山っぽくなりますが短いです。砂利道っぽい道に入れば山頂はもうすぐです。
山頂へ到着!山頂は気持ちいいですね!
お店もあるので、ご飯も楽しめます!私はビールを1杯☆
帰りは1号路。3号路や4号路でもよかったんですが、子どもの体力を考慮して無理せず1号路を使いました。途中、薬王院で天狗を見たり、大きいミミズ見つけたり。
高尾山駅まで歩きケーブルカーで下山。下山後は、高尾山口駅横にある極楽湯でお風呂と夕食を楽しみました。帰りの電車は全員爆睡でした☆
今回登ってみて、5歳の息子は余裕そうでした。2歳の息子は3号路の最後の登りでサポートが必要だったり、下りで途中抱っこしたりしましたが、それでもかなりの部分を楽しめていたと思いますので、3歳後半くらいになれば自力でいけるんじゃないかなという印象でした。
初めての登山でどのくらい登れるか不安という方、是非試してみてください☆
年齢が低い子の場合は蛇滝口への下山ルートもいいかも
今でこそ上の子は登山をするようになりましたが、以前は登りに入るとすぐに「疲れた~」と言って、全然登ってくれませんでした。そんなときに使っていたのが蛇滝口への下山ルート。こちらも合わせてご紹介します。
ケーブルカーの高尾山駅を降り、山頂方面に100~200mくらい歩くと、お店のある広場に出ますが、その直前くらいのところで蛇滝口へのルートがあります。自然路で人は少なめです。
自然に触れ合わせたい、けど登山は嫌がる(面倒くさがる)という場合にはいいかもしれません。ちなみに、下山の方がバランス感覚や体幹は鍛えられるそうです☆
なお、下山後、駅までは2km強あるので、バスを使った方がよいです。バスの本数が少ないので、バス停の場所と時間は京王バス時刻表であらかじめ確認しておきましょう。
山の中で体を動かすと大人も心をリフレッシュすることができます。高尾山はアクセスも良いので是非行ってみてください☆