遊び場・旅行

美しい自然と沢遊び!御岳山で親子登山

前回の高尾山に続く登山シリーズ第二弾です。
今回は御岳山です。

御岳山とは

御岳山は東京都青梅市にある標高929mの山です。
東京都内の山としては、おそらく高尾山の次に登山で有名なスポットだと思います。
古くから霊峰と崇められた信仰の山で、たくさんのパワースポットがあります。


出典:御岳登山鉄道 御岳山マップ  ちなみに↑の地図は縮尺が全然合っていないのでご注意を…

 

御岳山までは、電車の場合、新宿からケーブルカーの滝本駅まで約2時間で行け、土日休日であれば新宿からホリデー快速が便利です。車の場合、新宿から約65km、約1時間30分です(中央道経由、特に混雑がない場合)。

出典:御岳登山鉄道 アクセス

 

実はこの山、愛犬家にはとても有名な場所です。山の上にある武蔵御嶽神社では愛犬の祈祷を行っており、また、犬と登山を楽しめるようにケーブルカーに犬も同乗できたり、参道沿いに犬と一緒に入ることができるお店があったりと様々な配慮がされています。

 

これは日本書紀に出てくる英雄「日本武尊(やまとたけるのみこと)」と関係しています。

「日本武尊が東征の際、この御岳山から西北に進もうとされたとき、深山の邪神が大きな白鹿と化して道を塞いだ。尊は山蒜(やまびる)で大鹿を退治したが、そのとき山谷鳴動して雲霧が発生し、道に迷われてしまう。そこへ、忽然と白狼が現れ、西北へ尊の軍を導いた。尊は白狼に、『大口真神(おおくちまがみ)としてこの御岳山に留まり、すべての魔物を退治せよ』と仰せられた。」

江戸時代の天保の頃からは、大口真神は魔除け・盗難除けの神として広く知られ、親しみを込めて「おいぬ様」とお呼びするようになりました。そして、今も変わらず多くの方々から厚い信仰をいただいております。
出典:武蔵御嶽神社

歴史を知っていくと登山もより一層面白くなります☆
ちなみに、神社本殿の狛犬は二ホンオオカミだそうです。

 

今回使った登山ルート

今回使ったルートは、滝本駅を起点とし、御岳山駅まではケーブルカーを利用し、そこから武蔵御嶽神社を経由しロックガーデンへ行きました。ロックガーデンは周遊コースが設定されていますが、子どもの体力(飽き)の限界で途中で折り返して帰りました。

下記地図の青線がケーブルカー利用、赤線が歩いたところです。


出典:東京都御岳ビジターセンターを基に一部加工

 

御岳山駅が標高831mで、そこからの登山になるため登りはあまりきつくなく、緩めのアップダウンを繰り返すトレッキングという感じです。
ちなみにケーブルカーを使わずに、歩いて御岳山駅に行くこともできますが、舗装路なのであまりおススメできません。

 

実際に登ってみた様子

今回は電車で行きました。JR奥多摩線の御嶽駅で降ります。ちなみに、駅前にコンビニ等のお店はないですが、駅脇でお弁当や唐揚げ等を売っていました。ただ、武蔵御嶽神社付近に飲食店が結構あるので、昼食等は現地で食べられます。

 

バスでケーブルカーの滝本駅近くまで移動。バス停は御嶽駅を出て向かいの道路を渡り、左の方に歩いて1分くらいの場所にあります。

 

バスは「ケーブル下」でおります。ここから登り坂を5分程歩くとケーブルカー乗り場である滝本駅に着きます。

 

滝本駅。PASMO・Suica使えます。ケーブルカーの時刻表はこちらをご覧ください。

御岳山駅に着き、まずは武蔵御嶽神社へ向かいます。神社までは参道のため登山道ではなく舗装路になっており、傾斜も緩やかです。

 

途中「秋海棠」や「ホトトギス」が咲いていてきれいでした☆

 

少し長めの階段を登り、武蔵御嶽神社に到着。御岳山駅から30分はかからなかったと思います。ちなみに階段には鬼が掘られている場所があります。3か所あるそうなので、是非探してみてください。

 

 

神社も寄ったので、いよいよロックガーデン方面に登山を始めます。とその前に、長尾平付近の長尾茶屋で小休止。長尾茶屋ではコーヒーやお酒も売っています。

 

休憩でおやつをたくさん食べて登山開始、最初に天狗岩を目指します。緩やかな下りが続きます。

 

暫く歩くと天狗岩に着きます。登れますが足場が不安定で、落ちたらかなり下まで落ちていってしまうので、大人でも結構危ないです。今回子どもを登らせてしまったんですが、かなりヒヤヒヤしたので子どもは登らせない方がいいかもしれません…。

 

途中からロックガーデンと呼ばれる沢沿いを歩きます。沢で川遊び。カニやカエルがいました。子ども達には沢遊びが好評で、沢に入れるところがある度に止まって遊んでいました。

 

ロックガーデンは清流、岩の苔、深い森が本当に美しくて、東京にこんな場所があるのかと思わせてくれます。

 

綾広の滝の手前の休憩所。トイレもあります。ここで子ども達が疲れてしまい(というより飽きてしまい)、周遊にせず折り返すことにしました。
帰っている途中、ケーブルカーの手前あたりで、二ホンカモシカ(特別天然記念物)に会えました!!青梅は二ホンカモシカが結構生息していて、青梅高水付近でも見たことがあります。

 

往復で約3km、3時間くらいのトレッキングでした。

帰る途中、神社近くの商店街でご飯。紅葉屋でクルミソバを食べてみたかったんですが、混んでいたので駒鳥売店へ。山の中の山菜ソバ、美味しかったですね~♨

 

感想

御岳山は、清流、岩の苔、深い森が織りなす風景がとても美しく一見の価値があります。
都内からアクセスが良いと言われている山の中では最も美しい風景を持つ山だと思います。

ただ一方で、行くにあたって考慮した方がよいと思った点がありましたので記載しておきます。

できれば1泊した方がよい

東京都内でアクセスが良いとは言われていますが、子連れ日帰りで行くことを考えると「移動時間が長い」というのが正直な感想です。

新宿からケーブルカーの滝本駅に着くまでに電車とバスだけで片道2時間かかります。
往復4時間を移動にかけると、登山を楽しむ時間が限られてしまいますし、子どもが電車で寝てくれないと親、子ども共にストレスが溜まってしまうと思います。

なので行く場合には、できれば1泊した方がいいと思います。旅行先は楽しくても移動でストレスを抱えると旅行全体がイマイチというのはありがち…。行きと帰りの移動を別日に分散した方が旅行全体の楽しさがアップすると思います。

 

The 登山になりにくい

御岳山の登山コースは全般的に、ほとんどがケーブルカーで御岳山駅に登ることを前提としています。御岳山駅が標高831mの場所にあるので、そこから歩くとなると、どうしてもThe 登山という感じになりません。もちろん登りもあるんですが、アップダウンを繰り返すトレッキング的な感じで、頑張って山頂に着いた!という達成感を味わいにくいです。そのため子どもにも明確な目標がないので、少しダレやすくなってしまいました。
大岳山へのコースはThe登山という感じになると思いますが、パンフレットで片道2時間半のコース、子連れだと倍近くかかるので片道約5時間、、、ちょっと現実的ではない気がします。

目的次第ではあるので、美しい自然や沢遊びを楽しみたいということであれば、御岳山はすごく良い場所だと思いますのでおススメします。そうではなく、頑張って登頂したときの達成感を子どもに味合わせてあげたい、ということであれば別の場所にした方がよいと思います。

 

最後に考慮事項を書いたせいであんまりおススメ感がないように見えてしまいますが、自然の美しさは一見の価値があります。旅程や目的をしっかり考えて行けばすごく楽しめると思いますので、是非一度行ってみてください。ニホンカモシカにも出会えるかもしれません☆