夏になると海に行きたくなりますよね。でも本島の海水浴場はどこもすごく混雑するので、子供連れで行くのは少し抵抗を感じます。
でもそんなとき、東京から船で2時間かからずに行ける伊豆七島の一つ「大島」は、海がきれいで山も楽しめ、海水浴場も空いているので、超おススメです☆今回はそんな大島の旅の魅力をご紹介します。
大島について
どんな島?
大島は、東京から約120km、伊豆半島からは約25kmという位置にあり、面積は約90㎢で伊豆諸島最大の島です。2007年に日本の地質百選に選定され、さらに2010年には関東ではじめての日本ジオパークに認定された自然豊かな島です。
出典:伊豆大島ナビ 観光MAP
大島は火山と深い繋がりがあり、島自体が海底からそびえる活火山(伊豆大島火山)の陸上部分で、中央に位置する三原山は直近で1986年に噴火を起こした活火山です。なお、現在は安定しており、警戒レベルは低いですが、気になる方は気象庁が出している火山情報を確認してみてください。
火山はときに人々の生活を脅かす災害である一方で、1万年以上前からの火山によって作られた雄大な自然は他では見ることができなく、一見の価値があります。
どうやって行くの?
大島へは、船か飛行機で行くことができます。東京から、船だと2時間弱、飛行機だと30分弱で着きますが、個人的には船をおススメします。
出典:大島観光協会 電子パンフレット「伊豆大島ジオパーク パンフレット」
船で行く場合
東京都港区の竹芝桟橋(浜松町から歩いて7,8分)から船が出ており、東京から大島に行く際の一番メジャーな行き方です。東海汽船株式会社が運営しており、小笠原諸島を含む伊豆七島行きの船を出しています。
東海汽船の乗船券は公式HPから予約ができます(予約サイト)。インターネット予約であれば、いつでも予約でき、さらに15~20%の割引を受けることができますので、インターネット予約が圧倒的におススメです。
船はジェット船と大型フェリーがあり、竹芝桟橋から大島まではジェット船だと1時間45分、大型フェリーだと夜行船で夜22時に出て、朝6時に着きます。
今回私たちはジェット船で行きました。竹芝桟橋はこんな場所で、目の前にファミリーマートがあるのでご飯や飲み物、酔い止め薬等が買えます。
ジェット船。中では折り紙をしたり、本を読んだりして時間をつぶしました。
座席・タイミング次第では羽田空港の脇を通ったときに飛行機が見えます。近くで離発着が見えるので子どもは喜びます。ちなみに座席予約はできませんが、東海汽船に電話でお願いすると極力対応してくれるそうです。(大島に向かって右側に羽田空港が見えます)
飛行機で行く場合
東京都調布市の調布飛行場から大島まで小型飛行機が出ています。JALやANA等の大手航空会社ではなく、新中央航空株式会社が運営しています。
調布から大島までわずか25分で着きます。ただ、小型飛行機なので乗れる人数が船ほど多くはありません。また、片道約12,000円(大人)と船に比べて倍近い料金であり、また、以前私が乗ったとき結構揺れた記憶があり子どもは怖がる可能性があるので、個人的には船を選択することをおすすめします。
飛行機の時刻表や料金等の詳細を知りたい方は、新中央航空株式会社のHPをご覧ください。
人の少ない透き通った海でゆったり海遊び
大島に着いたらまずは海!!やっぱり夏に島にきたら海です。大島を含む伊豆の海はとても透明度が高いので、ダイビングやシュノーケリングでも人気のスポットです。
夏はとても人気があり、大島に行く船も常に満席になりますが、それでも本島の海水浴場よりも人は全然少ないので、子供とゆったり海で遊ぶのにおススメです。ちなみに、以前行ったときにはシュノーケリングでウミガメにも会えました☆
さて、今回私達が行ったのは「王の浜」。元町港から約2kmほど、自転車で10分程度です。ただし、坂が多いので、行くなら電動付自転車か車が無難です。
ここは浅く、磯があって生き物も多いので子どもが遊ぶのに最適です。砂浜ではなく、コンクリートで浜になっているので、リゾート地のビーチとはちょっと違いますが、海は透き通っていてきれいです!ちなみに、私達は8月の休日に行きましたが、私たち以外には一組のお客さんしかいませんでした。ラッキー☆
海で遊ぶと海の水は塩っ辛い、浮きやすい等気づきもありますよね。
磯で生き物探し。カニはいたるところにいました。ヤドカリもいましたね。あとフナムシ…。画像はあえて載せません…。
海水浴だけでなく、釣りも楽しみました。元町港近くの防波堤です。場所にもよりますが、基本的に透明度が高いので魚がすぐそばにいるのが見えたり、エサを食べる瞬間が見えるので、子供が釣りの過程も楽しめます。
昼過ぎの暑い時間にやったのであまり釣れませんでしたが、フグが釣れました!あと、釣ることはできなかったですが、手のひらサイズの可愛いイカが泳いでいるのも見えました☆
火山「三原山」を登る
大島中央に位置する「三原山」。火山と深い繋がりをもつ大島なので、来た際は是非登ってもらいたいですね!普通の山登りとは違う風景が味わえます。
今回私達は三原山頂口までバスで行き、そこから山頂に向かい、山頂から大島温泉ホテルに下りるルートを選びました。ちょっと見にくいですが、下記図の①→②→③→④→⑧→⑨→⑩のルートです。山頂からの絶景と後ほど紹介する「裏砂漠」「いつか森になる道」を通るのでおススメのルートです。
まず三原山山頂までの道です。約2kmほど、道は整備されていて登り坂もそれほど厳しくないので、子どもでも歩いていけます。飲み物はしっかり持って行った方がいいですが、いわゆる登山の装備をしていなくても問題ないです。
ちなみに2歳の息子が半分くらいのところ抱っことなり、妻が抱っこして登りましたが、抱っこした状態で山頂まで登れました(妻よ、本当にお疲れさまでした…)。
山の上からの景色。山と海が作りだす景色は美しいの一言!!遠くに伊豆半島が見えます。
噴火口の周りは活火山なので煙が上がっています。
山頂後は下り。大島温泉ホテルまでは約3.5kmです。火山の石でできた道なので足場が少し悪くなります。といっても息子は走って下りていきましたのでそれほど不安に思う必要はありません。
道の石を拾い集める息子。「この石軽い!」と驚いていました。火山でできた黒い石「スコリア」は、穴が開いて隙間があるのでとても軽いです。子供のこういう気づきも楽しいですね。(火山でできた穴の開いた石は、白い場合「軽石」、黒い場合「スコリア」と呼ぶそうです)
しばらく行くと見えてくるのが有名な「裏砂漠」。風が強く植物が飛ばされてしまうため少ししか植物が生えていなく、溶岩が固まってできた黒い砂漠が続きます。なんとも言えない不思議な景色で日本じゃないみたいです。
大島温泉ホテルの近くまで下りていくと、平らな道が続きます。道の名前は、「いつか森になる道」と「木漏れ日トンネル」。火山と自然の関係を考えさせられる、すごく神秘的な道です。
過去の噴火で、流れ出た溶岩が木や草を焼き尽くし、火山灰や有毒な火山ガスが植物を枯らしていきました。しかし、火山活動が収まり、再び植物たちが芽を出して大地を緑で埋めていきます。それが草原となり、木々が成長してやがて森になっていく…、何年先かはわからないけど今見ている景色が森になるんだなぁと感動しながら歩きました。
いつか森になる道(上)と木漏れ日トンネル(下)
全行程で6km弱でしたが、5歳半の息子は頑張って最初から最後まで歩ききりました!
頑張ったご褒美に大島温泉ホテルでアイスを買いました☆ちなみに大人はビールとカップ麺(笑)
絶景温泉「浜の湯」
大島で大好きな場所「浜の湯」。大島に訪れたら絶対行ってください!後悔はさせません!
元町港から歩いて5分程度で行ける距離にあります。
名称 | 浜の湯 |
所在地 | 静岡県裾野市須山字藤原2255-27 |
HP | http://www.izu-oshima.or.jp/work/look/hamanoyu.html |
営業時間 | 13:00〜19:00 |
料金 | 大人 300円、小人(小学生)150円 |
海沿いの水着着用の混浴温泉で、何といっても景色が最高です。そして安い!大人300円、小学生150円、小学生未満は無料です。大島には何度も訪れていますが、この温泉だけは外せませんね。
行く前に知っておくべきこと
コンビニがなく、お店の閉店が早い
大島には24h営業のコンビニがなく、お店も18時には閉まっていることも結構あります。また、カードが使えないお店も多いです。そのため、現金は事前におろしておくことと、夕食のお店をどこにするかは事前に調べておくことをおすすめします。
移動手段は、レンタカーか電動自転車がおすすめ
大島は1週50kmほどあり、歩いて回るのは厳しいので事前にアシを確保しておくと楽しめます。大島はアップダウンが激しく、大人でも普通のママチャリだときついです。サイクリストなら練習になるかもしれませんが…。ですので、アシはレンタカーか電動自転車を確保しておくのがよいと思います。費用相場としては、夏のハイシーズンでレンタカー(小型)が1日5,000円~6,000円、電動自転車が2,500円~3,000円くらいと思います。
船の乗船券はかなり人気。でもちょっとした裏技が…
夏に伊豆七島へ行く船はすごく人気があります。基本的に休日はすべて満席になり、大島に行ってみたいと思っても、席が空いていないということも珍しくありませんので、早めの予約が必須です。ただ、早く取り忘れた方や直前に行きたいと思った方でも、乗船券予約に、ちょっとした裏技(?)があるのでご紹介します。
①インターネット予約がダメでも電話なら予約できる可能性がある
東海汽船の予約サイトにも掲載されていますが、システムがタイムリーに更新されていないことがあり、インターネットの空席照会で満席であっても、電話をすると席が空いているということがあります。以前私も電話してみたら席が空いていたということがありました。
また、電話でキャンセル待ちを受け付けているので、電話をかけたときはダメでも、あとから予約が取れることもあります。旅行代理店等が2週間前に埋まらなかった枠をキャンセルするようなので、キャンセル待ちを申し込むんでみるのもありだと思います。
②熱海経由だと予約が取れる可能性がある
東京発着の方限定の話ですが、竹芝桟橋⇔大島が満席になっていても、熱海⇔大島であれば席が空いている可能性があります。東京駅⇔熱海駅が新幹線で45分、熱海駅⇔熱海港までタクシーで約10分、熱海⇔大島がジェット船で45分のため、実は竹芝桟橋⇔大島とトータルの移動時間はそれほど変わりません。もちろん割高になってしまいますが、飛行機よりは割安になると思います。夏の限られた日程の中でどうしても行きたいという方は検討してみてください。
今回の旅行でかかった費用
家族4人(大人2名、子供5歳、2歳の計4名)でかかった費用(概算)は下記になります。
なお、食事(朝、昼、晩)は別で、これはお店をどう選ぶかで変わるのであえて外しています。
乗船券(往復) | 26,000円 ※インターネットでジェット船を予約 |
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ホテル代(2泊) | 18,000円 ※GuestHouse「Volcanic Island」に泊まりました |
レンタサイクル | 15,000円 ※電動自転車2台、3日分です |
温泉代(2回) | 1,200円 |
釣り具セット(1個) | 800円 ※餌代含みます |
合計 | 61,000円 |
安いとは言いませんが、沖縄に2泊3日で遊びに行くのと比較すればはるかに安く、島で海・山遊びが満喫できるのであれば決して高くはないと思います。ちなみに、ホテル代は場所によって結構ばらつき、私達が泊った場所は外から鍵のかからない素泊まり宿だったので安めです。運営している人達はとってもいい人達でしたよ☆